「以来」と「以降」は雰囲気的にも何となく同じ意味のように感じますが、どちらも意味合い的には微妙な違いがあります。
では、使い方によってどのような違いがあるのか例文を見てましょう。
- 「以来」:(1)その時からこのかた(2)この後(3)今より後(4)以来
- 「以降」:(1)ある時から後(2)以後
引用:広辞苑
この意味を踏まえて本記事では、「以来」と「以降」の違いや使い分けをご紹介していきます。
「以来」「以降」の違いと使い分け
それでは「以来」と「以降」の違いを例文で見てみましょう。
- 昨年の誕生日以来、体重が3キロも増加している
- 子供の頃東京へ引っ越して以降、故郷へは里帰りしていない
微妙なニュアンスの違いがあり、よく意識しないと使い分けを間違ってしまいそうですが、具体的な違いは以下の通りです。
「以来」は過去から現在まで継続している事柄を表す
「以来」は過去から現在まで継続している事柄を表します。
例えばですが、「小学校3年生から野球を始めて以来、大人になった今でも野球を続けている」のように、過去・現在がつながっている状況を伝えたい時に使います。
注意しておきたいのが、過去から現在までを表す文章の時は使えますが、未来を表す時には使えませんので注意しましょう。
「以降」はある時(過去・未来)から現在までの状況を示す時
「以降」はある特定の時(過去・未来)から現在までを示す時に使います。
「今週は品切れですが、来週の18日降入荷致します」のように、特定の状況や基準になる用語が含まれている場合には、特定の状況のその後・期間などを表しますが、特に事態の経過後を重要視している時用いられます。
「以来」と「以降」の使い分け
「以来」の使い方 / 例文
- 離婚して以来、元夫とは顔を合わせていない
- あの事件以来、私は彼に興味を持つようになった
「以降」の使い方 / 例文
- 来週の水曜日以降なら、いつでもOKです
- 昨年会社を立ち上げて以降、業績はうなぎ上りだ
「以来」「以降」の違いまとめ
「以来」と「以降」の違いや使い方についてご紹介していきました。
- 「以来」はある時点、過去から現在までつながっている状況
- 「以降」はある時点、過去から未来まで続く状況
ある時点(過去)から今現在まで続く状態の時、文章内で一番伝えたい事柄を強調したい時に「以来」
ある時点(過去)から今現在・未来まで津続く状態を表したい時使いますが、「以来」とは違い「以降」は過去・現在だけでなく、未来を表したい時使える単語。
「以降」は特に強調したい部分が現在・未来まで続く状態の時使われます。
「以来」はある時から現在まで、「以降」はある時から現在・未来まで続く状況を示すと覚えておけば簡単です。
「以来」「以降」のどちらも的確に使い分けられるよう、注意していきましょう。