「過程」「課程」の違い/使い分けと用法例

読み方は同じである「過程」と「課程」。似て非なる言葉ですが、どういった違いがあるのでしょうか。

  • 「過程」:経過したみちすじ。物事の進行・発展の経路。プロセス。
  • 「課程」:学校などで、ある期間に割り当ててさせる学習・作業の順序や内容。また、大学などでの専門別コース。

引用:広辞苑

上記の意味を踏まえて本記事では、その違いや使い分けについてご紹介していきます。

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「過程」と「課程」の違いと使い分け

実際に、「過程」と「課程」を使った例文を見てみましょう。

  • 当社では結果もそうだが、過程も大切にしている。
  • 通信教育課程の講座を受講し、資格を取得した。

プロセスや道筋、という意味合いでは一緒ですが、話す内容で使い方が変わってきます。

「過程」は、ゴールや目標を達成するまでの一連の流れを表す

「過程」は「子供の成長過程」や「料理過程」など、日常的に幅広く使われる言葉です。

また、ビジネスにおいても使われることが多いです。時々、「結果までの過程が大切」と言いますが、例えば100万円の売り上げノルマを課されたとしましょう。「①ただ闇雲にいろんな方に営業」をするのか、「②商品の特性を分析し、ターゲットを仮定したうえで、そのターゲット層に響くような営業」をするのか、ゴールまでの道筋が①と②では違いますよね。

上記の通り、「過程」はなにかを達成するまでの道のりのことだとポイントを押さえておきましょう。

「課程」は、学校など教育において学ぶ内容や一連の流れを表す

一方で「課程」は、学校などで学ぶ内容の一連の流れだと覚えておきましょう。

求人の募集要項で、たまに「修士課程修了者または博士課程修了者を募集!」などの文言を見かけます。これは大学院などである分野を研究し、修士や博士の学位を取得して卒業した方を指していますが、企業側は「その一連の学んできたこと」を仕事で活かしてほしいから募集しているわけですよね。

つまり、学んだ領域や分野、取得するまでの教育に関するプロセスを言い表しているのが「課程」ですので、間違えないようにしましょう。

「過程」「課程」の用法例

「過程」の使い方/例文

  • 当社では結果もそうだが、過程も大切にしている。
  • 自分の好きなカップラーメンの製造の過程を知りたい。

「課程」の使い方/用法例

  • T大学の修士課程を修了しています。
  • 通信教育課程では、レポートの課題がたくさんある。

「過程」と「課程」の違いまとめ

「過程」と「課程」の違いや使い方についてご紹介してきました。

  • 「過程」は日常的に使用でき、ある目標やゴールまでの道のりを表す
  • 「課程」は教育関連において、学ぶ内容や学ぶまでの道筋のこと

「過程」は、普段生活している中でよく使用される言葉で、「課程」は教育関連で使用する言葉だと覚えておき、漢字を間違えないようにしましょう。

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