「解放」と「開放」では読み方は同じでも、意味合いは全く異なってきます。
- 「解放」:(1)解き放つこと(2)束縛を解いて自由にすること
- 「開放」:(1)戸などを開け放すこと(2)制限を解いて、出入りの自由を許すこと(3)オープン(4)隠さず、あけひろげにすること
引用:広辞苑
この意味を踏まえて本記事では、「解放」と「開放」の違いや使い分けをご紹介していきます。
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「解放」「開放」の違いと使い分け
「解放」と「開放」は意味的にも同じなため、使う場面によって使い分けが必要ですが、どのような違いがあるのか例文を見てみましょう。
- 試験勉強からようやく解放された
- 空気の入れ替えのため、窓を開放した
パッと見た感じでは使い分けが難しいような気がしますが、違いと使い分けはポイントを押さえておけば簡単です。
「解放」は束縛から解き放たれ、自由になること
「解放」は今まで束縛・自由を制限されていた状況から解放される状況を示します。
うでや足など身体的な拘束、試験勉強などで精神的にしんどい状況(ネガティブな環境)や制限から抜け出し、自由になれた時使ったりと、肉体的・身体的な束縛状況から解放、自由を制限された状況から抜け出せた時使いましょう。
「開放」は閉ざされた窓や戸を開け放つこと
「開放」は閉じた窓や戸など、閉ざされた空間を開け放つなど、住宅や学校・公共施設などの「建物」の窓や戸が関わる文章に用いられることが多いです。
他には「開放」は「開放的」のように、広々とした空間、あけっぴろげで自由でオープンな性格・大らかさ人柄や状況など、人の性格や状況を示す時にも使います。
「解放」「開放」の用法例
「解放」の使い方 / 例文
- 1年かけて準備してきた資格取得の勉強から、ようやく解放された
- 立てこもり事件の人質がようやく解放された
「開放」の使い方 / 例文
- 取り壊される建物の一部が開放され、期間限定のイベントが開催された
- 自由で開放感のある、大らかな性格に心ひかれた
「解放」「開放」の違いまとめ
「解放」と「解放」の違いや使い方についてご紹介していきました。
- 「解放」は身体的・精神的な束縛・拘束から解き放たれ、心身ともに自由になった状況
- 「開放」は窓や戸などを開け放つなど、閉ざされた空間を解放する、「開放的」は、あけっぴろげで自由、人に壁を作らないオープンな性格を示す際にも用いる
「解放」は身体・精神的な原因に行動を制限・束縛・拘束され、ネガティブなストレスから解放されホッとするような時、「開放」は窓や戸のような空間が開け放たれ、出入りが自由になる状況を示しています。
同じ読み方でも「解放」「開放」では意味が全く異なりますから、正しい意味を理解し、適切な使い方をマスターしましょう。