「赤」「紅」「朱」は「あか色」という意味ですが、一体何が違うのでしょうか。「赤」「紅」「朱」の違いは次の通りです。
- 「赤」:人間の血や、燃える火に代表される明るい色。
- 「紅」:ベニバナの古名。あざやかな赤色。まっか。
- 「朱」:だいだい色に近い赤。
引用:新明解国語辞典
この意味を踏まえて本記事では、「赤」「紅」「朱」 の違いや使い分けをご紹介していきます。
「赤」「紅」「朱」の違いと使い分け
実際に「赤」「紅」「朱」 を使った例文を見てましょう。
- お気に入りの赤い靴を履く
- 運動会では紅組の応援団長を務めた
- お土産に朱塗りの食器をもらった
「赤」とは、色の三原色の一つで、火や血のような色を指し、赤系統の色の総称としても使われます。明暗を示す「明か(あか)」が語源で、赤紫や橙、黄などのすべての暖色系に用いられたとされています。赤信号や赤ランプなどのように危険を知らせる色をはじめ、恥ずかしかったり怒ったりするなど顔色で喜怒哀楽を表現するときにも使われます。また、「赤点」や「赤字」という使い方のほか、情熱や闘志を象徴するとき、慶祝のときなど広く一般的に使われています。
「紅」とは、紅花でそめたような鮮やかな赤色のことを指しますが、黄みがかった赤色から深い赤色までの赤色も含まれます。赤い色という意味以外に、複数の男性の中に女性が一人いることを「紅一点」と言ったり、昔紅をつけるときに薬指を使っていたことから「紅指し指」と言ったりするなど気を付けてみると日常で「紅」という言葉もたくさん使われています。
「朱」とは、すこし黄色がかった赤色を指します。赤色という以外では、友人や環境によって人は良くも悪くもなるという意味の「朱に交われば赤くなる」、訂正や書入れすることを「朱を入れる」という使い方もあります。「あか」と読むほかに、「あけ」や「あけみ」、「シュ」、「ジュ」とも読まれ、朱が持つイメージや響きの良さから女の子の名前に使われることもあります。
「赤」「紅」「朱」の用法例
「赤」の使い方 / 例文
- 恥ずかしいと顔が赤くなる
- 真っ赤な夕日が沈んでいく
「紅」の使い方 / 例文
- 夕日で紅色に染まった空
- きれいな紅色の口紅
「朱」の使い方 / 例文
- 朱墨で書き入れる
- 朱に染まる
「赤」「紅」「朱」の違いまとめ
「赤」「紅」「朱」の違いや使い方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
- 「赤」:人間の血や、燃える火に代表される明るい色。
- 「紅」:ベニバナの古名。あざやかな赤色。まっか。
- 「朱」:だいだい色に近い赤。
「赤」は色の三原色の1つで、血のような色のことです。「紅」は紅花で主に染めたような鮮やかな赤い色のことを指します。「朱」は少し黄色がかったオレンジ色に近い赤色のことです。
「赤」「紅」「朱」は同じ赤でもそれぞれが微妙に違う赤い色になります。使われている漢字の意味を理解し、微妙な違いに気を付けてしっかりと使い分けをしましょう。