「表明」「声明」の違い/使い分けと用法例

どちらも意見や考えを告げることである「表明」と「声明」ですが、何が違うのでしょうか。「表明」と「声明」の違いは次の通りです。

  • 「表明」:考えや決意をあらわして明らかにすること。
  • 「声明」:意見・主張などを公に公表すること。

引用:広辞苑

この意味を踏まえて本記事では、「表明」と「声明」の違いや使い分けをご紹介していきます。

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「表明」「声明」の違いと使い分け

実際に「表明」と「声明」を使った例文を見てましょう。

  • 金メダリストが現役引退を表明しました
  • 日米両政府が共同声明を発表する方針を固めました

「表明」とは、「態度や決意などをはっきりと示すこと」という意味で使われ、類語として「明らかにする」「鮮明にする」「主張する」「はっきりさせる」などが挙げられます。

「声明」とは「意見などを世間に対して発表すること」という意味で使われ、類語として「発表する」「宣言する」「公約を掲げる」「マニュフェストに示す」などが挙げられます。

「表明」「声明」の用法例

「表明」の使い方 / 例文

  • 日中韓首脳会談に賛意を表明しました
  • 国会で首相が所信表明演説が行われました

「声明」の使い方 / 例文

  • 日中両政府が共同声明を見送りました
  • 日本政府は必要に応じて政府声明を発表しています

「表明」「声明」の違いまとめ

考えや決意を表すときに使用していた「表明」と「声明」の違いや使い方をご紹介してきましたが、違いについて再度おさらいになります。

  • 「表明」:考えや決意をあらわして明らかにすること
  • 「声明」:意見・主張などを公に公表すること

「表明」とは、「態度や方針、意向などを人の前で明らかにすること」という意味になります。個人や企業、政府などの信念や考え方、今後の方針について、どうのように実現していくのか具体的な内容を発表するときに用います。転職や異動、入社などで新しい職場の節目に、目標や意気込みなどを伝える「決意表明」もこれにあたります。

「声明」とは、「政治的な意見を世間に対して広く発表すること」という意味になります。自分の立場や考えを口頭もしくは書面で人々に示すことで、特に政治や外交で使われることが多いです。

参考:広辞苑、三省堂国語辞典、大辞林、三省堂類語辞典

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