「慣れる」「馴れる」の違い/使い分けと用法例

「なれる」を漢字で書く「慣れる」や「馴れる」と異なりますが、一体何が違うのでしょうか。「慣れる」と「馴れる」の違いは次の通りです。

「慣れる」「馴れる」
物事に絶えず触れることによって、それが平常と感じられるようになる意。
①たびたび経験して常の事となる。また、たびたび行なってそのことに熟達する。
②隔てなくむつぶ。なじみになる。また、獣などがなつく。
③なじんでうちとけすぎる。
④衣類など着古してよれよれになる。また、からだによくなじむ。
⑤使い古す。古くさくなる。
⑥新鮮でなくなる。くさる。
⑦(「熟れる」と書く)よく熟成する。まじり合ってよくととのう。
⑧(動詞の連用形に付いて)しょっちゅう…して具合よくなる。

引用:広辞苑

全く同じ意味で紹介されていますが、広辞苑では次のように使い方でそれぞれ分類されていました。

広く一般には「慣」を使う。②は「馴」、③は「狎」を使うことが多い。

上記の説明を踏まえて、「慣れる」と「馴れる」の具体的な違いや使い分けをご紹介していきます。

「慣れる」「馴れる」の違いと使い分け

実際に「慣れる」と「馴れる」を使った例文を見てましょう。

  • 新しい職場に慣れた
  • 人に馴れた野良猫

「慣れる」とは、自分が経験を積んで上手になったり習慣になったりすることのほか、習熟するという意味です例えば、「寒さに慣れる」「靴が足に慣れる」「新しい生活に慣れる」というように、経験を重ねることで何かに対して上手くできるようになっていくときに使い方をします。

一方、「馴れる」とは、相手が人に対して親しみの気持ちを持ったり、動物が人間に対して警戒心を持たなくなったりするときに使います。また、その人に親しみを持つようになるときにも使います。例えば、「飼い犬が飼い主に馴れる」「園児が先生に馴れる」というような使い方をします。また、事前に示し合わせて事を運ぶ「馴れ合い」や、お互いに親しみ合う「馴れ合う」、結婚や恋愛関係に発展したきっかけという意味の「馴れ初め」、親しい間からではないのに親しそうにふるまう様子の「馴れ馴れしい」というような場合も「馴」を使います。

「慣れる」「馴れる」の用法例

「慣れる」の使い方 / 例文

  • 書き慣れた筆で書く
  • 慣れた手つき
  • 赴任先の気候に慣れる
  • 節約生活に慣れる

「馴れる」の使い方 / 例文

  • 新しい部長に馴れる
  • 人になかなか馴れない象
  • 人付き合いに馴れる
  • 猫がだんだん飼い主に馴れる

「慣れる」「馴れる」の違いまとめ

「慣れる」と「馴れる」の違いや使い方について解説してきました。

「慣れる」は、自分が習慣になったり、経験を積んだりすることや、習熟するときに使います。「馴れる」は、相手が人に対して親しみの気持ちを持ったり、動物が人間に対して警戒心を持ったなくなったりするときのほか、その人に親しみを持つようになるときに使います。

迷ったときは、対象が「自分」なのか「相手」なのかで判断して使い分けすることをおすすめします。