「継承」「承継」の違い/使い分けと用法例

元号が平成から令和に変わり、天皇陛下が三種の神器の一部などを引き継ぐ「剣璽等承継の儀」に女性皇族が参加しなかり、「皇族継承問題」が再燃したりするようになりました。「継承」と「承継」っていったい何が違うのか。

曖昧な解釈のまま使っている方もいると思いますが、ザックリとした「継承」と「承継」の違いは次の通りです。

  • 「継承」:うけつぐこと。承継。
  • 「承継」:①うけつぐこと。継承。②〔法〕権利または義務をそのまま引き継ぐこと。

引用:広辞苑

この意味を踏まえてこの記事では、「継承」と「承継」の違いや使い分けをご紹介していきます。

「継承」「承継」の違いと使い分け

実際に「継承」と「承継」を使った例文を見てましょう。

  • 遺産を継承する
  • 伝統を承継する

継承とは、前代の人の身分・仕事・財産などを受け継ぐことです。また、跡を受け継ぐ人を継承者(後継者)と呼びます。

一方、承継とは前の代からの地位・事業・精神などを受け継ぐことです。

「継承」「承継」の用法例

「継承」の使い方 / 例文

  • 王位を継承する
  • 伝統工芸の継承者(後継者)となる

「承継」の使い方 / 例文

  • 先祖代々の事業を長男が承継する
  • 前任の部長から承継された精神で頑張る

「継承」「承継」の違いまとめ

「継承」と「承継」の意味を曖昧に解釈してなんとなく使っていた方も多いと思います。

  • 「継承」:(地位や財産などを)受けつぐこと。
  • 「承継」:(法律で)権利や義務などを受けつぐこと

継承も承継も、前の代から受け継ぐことですが、例えば「退位によって皇位継承が実現した」というように継承を使うときは地位や財産が受け継がれる場合に使われます。

承継は、契約書に関係するものや法律に関する権利や義務などを受け継ぐときに使用するほか、思想や精神を受け継ぐときにも使用します。

参考:広辞苑、三省堂「現代国語辞典」、小学館「デジタル大辞泉」、大辞林