「あてはまる」という意味の「該当」と「当該」という言葉は、一体何が違うのでしょうか。「該当」と「当該」の違いは次の通りです。
- 「該当」:一定の条件・資格などに当てはまること。
- 「当該」:それにあてはまること。それに関係があること。
引用:明鏡国語辞典
この意味を踏まえてこの記事では、「該当」と「当該」の違いや使い分けをご紹介していきます。
「該当」「当該」の違いと使い分け
実際に「該当」と「当該」を使った例文を見てましょう。
- 該当する箇所にチェックをする
- 当該事件について話を聞く
「該当」は、条件や資格など一定の条件にあてはまっているという意味です。例えば、「該当する箇所にチェックをする」とは「条件に合った箇所にチェックをする」と置き換えられます。「該当」はその条件や資格、ケースなどにぴったり合致することに対して用いられますので、「該当する」=「条件に当てはまる」と置き換えることができます。
一方、「当該」は、いま話題になっているそのことに直接関係することという意味です。よって「当該事件について話を聞く」は「いま話題になっている事件について話を聞く」ということになります。「当該」は名詞ですが、基本的には連体詞と同じように使います。
そのため「この」や「その」などに置き換えることができますが、会話や書面の冒頭で「その事件」と言われても何の事件かわからないかもしれませんので、使う時は注意しましょう。また「当該」は主に書面使われるケースが多く、ほとんど話し言葉では使用しません。
「該当」と「当該」に使い方に迷ったときは「該当する」=「条件に当てはまる」、「当該」=「その」に置き換えてみることをおすすめします。
「該当」「当該」の用法例
「該当」の使い方 / 例文
- 該当する項目が見つからない
- 該当する数字を入力する
- 刑法第39条に該当する
「当該」の使い方 / 例文
- 当該コースは初心者向けになっている
- ドーピングをした当該選手は出場停止になった
- 当該事項の説明が終了した
「該当」「当該」の違いまとめ
「該当」と「当該」の違いや使い方について解説してきましたが、ご納得していただけましたでしょうか。
- 「該当」:一定の条件・資格などに当てはまること。
- 「当該」:それにあてはまること。それに関係があること。
「該当」は、条件や資格など一定の条件にぴったり合致することという意味で使われます。「当該」は、いま話題になっているそのことに直接関係することという意味ですが、主に書面で使用されますので話言葉では使うことは少ないです。「該当」と「当該」の使い分けに迷ったときは「該当する」=「条件に当てはまる」、「当該」=「その」に置き換えてみましょう。